それは ”託す” 物語 ー
どうも!ブログ管理人のカミカミ大王(@kamikamichannel)です。
ってことで、奏章1『ペーパームーン』も無事に終えて、改めて全編通しての感想をまとめて述べていきたいと思います。
当然ながらネタバレ要素を盛大に含む内容となっておりますので、読み進める場合は自己責任でお願いします。
『ペーパームーン』全体の感想
結論として・・・
普通に面白かった(*´∀`*)
ただ、トータルで見たら面白かったのは確かなものの・・・所々で微妙に感じる部分もそれなりに多かったんですよね。
ってことで、良かった点と悪かった点をあげていきますね!
『ペーパームーン』良かった点
まずは良かったと思うトコロから。
登場キャラクターがみんな魅力的だった
マスターとその鯖、そしてその他色々と合わせて、新登場キャラがかなり多かったにもかかわらず、そのほとんどすべてのキャラにシッカリと設定が作られていて、物語中で深掘りもされたことによって、どのキャラも魅力的だったと思います。
各キャラそれぞれ自身の行動原理を確立していて、そのために頑張るってのは見てても分かりやすかったですし、それに合わせた展開の仕方が不自然さもあまり感じることもなくて、テキストの読みやすさにも繋がっていたんじゃないでしょうか?
各キャラ単体での魅力もさることながら・・・コンビでのやり取りなんかも各々エモくて良かったですよね~!
これがあったからこそ、余計にキャラの魅力が引き立てられてたって感じがします。
個人的にはカーマちゃんとドゥリーヨダナ、すぴーどすたーが良かったです(*´∀`*)
てか、カーマちゃんがホント可愛かった!(*´∀`)
あんなデレデレなカーマちゃん見たら・・・欲しくなってまうやろがぁ!w
↑ジト目もカワユス(*´∀`*)
それと、外せないのがやっぱセレシェイラですよね。
まさかのカルデア職員だったとは!Σ(゚Д゚)
今までムニエルぐらいしかカルデア職員って出てきてなかったと思うんですが、ココに来てまさかの別キャラ登場ってのは中々にアツかったですよね!
てか、バックボーンが中々にエグい設定ですよね?
コレってマジでもし自分が同じ立場になったら・・・って考えると、あのダウナーな言動にも納得ですわ。
けど設定もシッカリ作られてるしビジュアルもイイですし、今後もなにかしらストーリーに絡んでくるんですかね?(^_^)
テーマが意外に深かった
登場キャラが全てアルターエゴってことで、どのキャラもみんな、人間が持つ何かしらのエゴをアイデンティティとしていたのもあってか、現実味のある苦悩や煩悩、欲望なんかがキャラごとに剥き出しになってたので、人によっては結構 ”クル” 内容だったんじゃないかと思います。
なんというか・・・大きく感情を揺さぶられるような描写は少なかったんですが、読んでて「うわぁ・・・」というような気持ちにさせられる場面が多かった・・・という感じ?(伝われ!w)
特に「愛」に関するエゴのメドゥーサ、カーマ、ドゥルガー(てかカーリー)あたりは切ない気持ちになりましたし、セレシェイラの罪悪感の原因がまさかのあの出来事ってのは、「そりゃそんなトコに自分が関係してたと知ったら・・・卑屈にもなってまうわ・・・」っていう嫌~な感じの納得感があったり。。。
映画とかでもよくあるネタですが「if」ってやつですよね?
「もしあの時に違う選択していれば・・・」ってのは、静かにジワジワとココロを擦り減らされてる感が独特な気持ち良さ(悪さ)があって読んでて面白かったなぁと思いますた。
関連作品を知ってる人に対してのオマージュ?が熱かった
Fate関連の他作品を知っていればより一層楽しめるような描写も多かったですよね。
特に個人的にはサクラとメドゥーサ・・・というか、メドゥーサのサクラへの想いの描写は結構グッと来るものが有りましたし、アーユスとドゥリーヨダナのコンビの、最後の最後に出たあのセリフがメチャクチャ良かったです(*´∀`)
ココでこのセリフは・・・ずるいわw
てか、Fateシリーズだと上記の他にも
- 問おう、あなたが私のマスターか?
- 来い!!○○○ーー!!
あたりは、まぁアツイ鉄板台詞ですわな!(゚∀゚)
演出が良かった
所々で入る演出が結構凝ってましたよね?
ライノールが狙撃されてしまうシーンとか、蟲爺に弄られてしまう高長恭とかはそうなんですが、終盤のドゥルガー登場シーンとかカーリー覚醒のシーンなんかは結構不気味で怖かったのでは?
特にカーリーのシーンは、なんか マギ☆マリ まどマギ味がありましたよね?w
こういうの、個人的にはかなり好きな演出なので、今後もドンドン取り入れて欲しいです(^_^)
他にはズタボロにやられちゃってるカーマちゃんから見たマスターとかは、ORTとの決戦の時にあった、ドンドン表情が険しくなっていく主人公が見れて、それがカーマちゃん視点なのもあってエモかったと思いません?
物語のアクセントとしてこういう演出あるのは良いですよね。
あと、最後にあったビーマとヨダナの一騎打ちの場面でビーマが語る「百人相手なら勝てたけど百一人目(アーユスてかドゥフシャラー)までは考えてなかった」は中々にニクイ台詞だと思いました(*´ω`*)
それと、最後のシーンのアーユスとヨダナのやり取りとかは、ホントに「仲の良い兄妹」っぽさがあってメッチャ微笑ましくて良かったな~って思います。
思い返してみれば・・・ストーリー中でのこの2人のやり取りって、確かに「カップル」というよりは「兄妹」味があったなぁと・・・。
ヨダナがアーユスに「勝手に迷子にならんように、服の裾でも掴んどけ」って言うの・・・不覚にも泣いちゃいました(ToT)
『ペーパームーン』悪かった点
次に逆に「ココはちょっと・・・」と感じたマイナスな部分をあげていきます。
状況や世界観の説明がクドかった
初めての場所(世界)での話なので、コレはもうある意味仕方ない部分ではあるんですが・・・ちょっと説明が冗長でクドかったかなぁと。
特に序盤がかなり ダルく 間延び感あって、なんなら面白くなる前に脱落する人も出てしまうのでは?というのも気になりましたね。
けど、コレって裏を返せば「プレイヤーに親切(特にカップリングとかはシリーズ未見だとエモさが分からないですし)に丁寧に作ってる」とも取れるので、完全なマイナスにはなっていなかった・・・かな?
AIやられちゃうシーンの使いまわし感が凄い
コレもクドい部分ではあるかと思うんですが、回想シーンとかでAIが虐殺されてるシーンが何回も流れてきて、正直しつこかったかなぁと。
多分コレって演出的な事を考えて「酷い行い = 許せない!」という感情をプレイヤーに抱かせる意図があったんだと思うんですが、それにしてもちょっとクドかったかと思います。
緊張感がない
個人的にはコレが一番気になった部分ですね。
さらに細かく見ていくとこんな感じ↓
戦闘中なのにやたら台詞長い
「いや、そんな悠長に長々と話すヒマある?この状況で」という描写が非常に多く(てか、ほぼ全てそんな感じ)、なんというか・・・コントとかでもよくある「必殺技を撃つまで待ってくれてる敵」みたいになってたのがメチャクチャ勿体ないと思いました。
このせいで、本来なら緊迫したシーンにもかかわらず間延びしてしまって、緊張感が全く無かったんですよね。。。
コレって、そこでそのことを長々と話させるんじゃなくて、そのシーンに至る前になにかしらのシーンを挟んでおいて、そこで事前にある程度話ししとけば良かったんじゃない?って感じ(;´∀`)
いやホント、「戦闘中にそんなに話し込んでて、敵はその間ずっと何してんだろ?」って気になりっぱなしでしたww
退去するまでメッチャ余裕ありすぎィィ!
コレも上記と同じようなことなんですが、退去するってんでキラキラ光ってるにもかかわらず、そこからまた長々と話し出すんですよね(;´∀`)
「いや、もう死ぬじゃないの?」って感じで、せっかくの感動も一気に冷めちゃうというか・・・。
コレも同じく、死ぬ寸前でそんなに長々しゃべる時間なんて無いんだから、そうなる前の段階で別のシーンで、ある程度は話進めておくべきなのでは?って感じ。
てか、本来ならみんなカーマちゃんの最後みたいに静かにスゥ~ってな感じになるんじゃないの??
自分が消えるまでどのぐらいか分かってないと、死ぬ間際にあんな長々と、しかも重要なことを話さないよね?でないと喋ってる途中で消えちゃったらどうしようもないわけですしw
なので、死ぬ間際はサクッと退去するほうが自然だと思うので、あれだけ喋られると「自分の好きなタイミングで退去できる」みたいに見えてしまって緊張感や悲壮感も皆無でした。
この2つに関しては、ストーリーに謎(含み)を持たせたいがために、それを語るのがそのシーンになってしまいがち・・・ってゆえの弊害だったんだと思いますが、このせいでせっかくの緊迫した場面や絶望感のある場面が諸々台無しになってしまってましたよね?
コレは演出としてはもう少しなんとか出来たと思うんですけどね・・・。
ケルベロス召喚ぐらいでそんなに耐えれる??
あともうひとつ、緊張感がなかったシーンとしては、最後の最後でカーマちゃんのために主人公が時間稼ぎする場面。
ココでメドゥーサから託された魔眼を使って・・・ってのは、話の流れ的にはメチャクチャ好きなんですが、ブッチャケあのカーリー相手にケルベロスごときで時間稼ぎなんて無理ですよね?(苦笑)
それならケルベロスを直接使うんじゃなくて、後ろで伸びてる2人(ビーマ&ヨダナ)に対してケルベロスのラミネントを補給して、この2人が力を合わせてなんとか時間を稼ぐ・・・っていう展開にしたほうが自然で納得感もあったんじゃないかと。
そもそも「魔に反応する」っていうカーリーならば、その状況ではカーマちゃんが一番「魔としての格が上(魔王マーラでもあるんだからね)」なので、格下のケルベロスに気を取られるようなことあるかな?ってのもありますしおすし。。。
え?それでイイんだ・・・って展開多すぎ問題
なんというか、ストーリーの都合上でしかない「上手くいきました」展開がメチャ多く感じたんですよね。
実際にリアルにそういう場面で、それってそんなに巧く事が運ぶ??って感じ。
なんというか、安っぽいお約束展開というか、単なるご都合主義みたいになってしまって、それが結局は「この世界が終わる」という重大事にもかかわらず、そんなに絶望感も生まれないトコロに繋がってたんで、そのせいで物語の深みが失われてしまったというか・・・メッチャ勿体なかったです。。。
結局、エクストラクラスの歪みって何?
あと、奏章ってそもそも「エクストラクラスの歪みを直していかないとダメ!」っていう主軸があったはずですが、今回のシナリオって良くも悪くも主人公たちの内面の気付きを誘発させただけな気がして、結局エクストラクラス云々のことって話は進んでないような気がするんですががが(^_^;)
まぁコレは奏章2~3と進んでいくに連れてハッキリしてくるのかもですが。
『ペーパームーン』全体の感想 まとめ
総評
ってことで、奏章1『虚数羅針内界ペーパームーン』終えての、全編通しての感想でした。
冒頭でも書きましたが、ストーリー的には普通に面白かったですね。
特に、「誰かが誰かに希望や想いを託して紡いでいく」というのが良かったと思います。
ザックリあげると、
- ライノールがライダーの仮面に託して・・・
- メドゥーサが自身の右目をシオンに託して・・・
- ドゥリーヨダナが主人公に想い(願い)を託して・・・
- BBちゃんがカーマに役目を託して・・・
みたいな感じで。
あと、シオンが最後にラニ = XIIに対して「やろうとしたことは結果的には間違った方法だったけど、失敗を恐れては成功には至らない。間違ったというデータを大切に誇りに思って眠りなさい」・・・みたいこと言うんですが、コレって実生活でもそうですよね。
ゲームを通して、マスターにではなくプレイヤーにアドバイスみたいな感じで、胸熱になった人もいるんじゃないでしょうか?
・・・で、お話的にはまぁ普通に面白かったんですが・・・上記でもあげたようにいくつか致命的に悪い部分も目立ってしまって、残念ながら、だからこそ正直そこまで盛り上がらなかったかなぁという感じがします。
いやホント、面白いかツマラナイかでいえば確実に「面白い」寄りではあるんですが、マイナスポイントが「もうちょっとなんとか出来たんじゃね?」という感じで非常に勿体ないのが多くて、それが足を引っぱって「”普通に” 面白かった」ぐらいの評価に落ち着いてしまったと思うんですよね。
今回のストーリー・・・というか内容で、プレイした皆が感じるのは多分この一言・・・
クドい!
コレに尽きるんじゃないですか?w
リョナ演出しかり、各キャラの自分語りしかり、緊張感のない状況説明頻発しかり・・・。
改めて言いますが、面白かったのは間違いないんですよ。
けど、色々と足を引っ張ってしまってる要素が多かったのも事実で・・・。
う~~~ん・・・やっぱ勿体ないですねぇ・・・。
一応、メインストーリーのはずなので、もうちょっと盛り上がるかと思ってたんですが、期待値のハードルが上がりすぎてた部分もあったんですかね?(;´∀`)
流石に「アヴァロン・ル・フェ超え」はこの先も中々難しいとは思いますが、新章の初っ端なので・・・正直もうちょっとあとわずか足りない感があるのが残念だったかなぁ。
主軸としては「想いを託す」ってのがあって、それぞれのカップリングがそれを色んな形で成していく・・・っていう部分が見えて、そこに関して言えばメチャクチャ好きなテーマではあったんですがね。
なんか終わってみれば単純に「カーマちゃんが良かった!」が一番印象に残ってますねww
作品としてのテーマも良かったですし、登場キャラも良かった(特にカーマ、ドゥリーヨダナ、メドゥーサ)んですが、マイナス面が結構多かった&目立つ部分にマイナスがあったってのが想像以上に影響大きくて・・・本当に勿体なかったなぁ(´・ω・`)
結局みんな「なにのアルターエゴ」だっけ?
今回、結局皆なにかしらのアルターエゴだったっていうことでしたが・・・それぞれなんでしたっけ?
覚えてる範囲であげておきます。
マスター勢
- マキリ・ゾォルゲン・・・創出(インベンティッド)
- ライノール・グシオン・・・収得(インポート)
- サクラ・・・模造(イミテート)
- アーユス・・・孤立(アイソレイティッド)
- セレシェイラ・・・巻き込み(インボルブド)
- ラニ = XII・・・救済(”I” で始まる救済の意味の英単語って何ですかね?)
- 主人公・・・不規則とか変則って意味ですが作中では ”非正規” って言葉にルビふってますね(イレギュラー)
サーヴァント
- ドゥリーヨダナ・・・貪欲
- ビーマ・・・奉仕
- 高長恭・・・偽悪
- メドゥーサ・・・忌愛
- 青髭・・・創造
- カーマ・・・望愛
- シオン・・・憧憬
- ドゥルガー・・・愛執
シオンについて
物語としては結構キレイに終わった感があるものの・・・シオン関連でちょっと伏線っぽいことが残ったまんまだと思うので、ココであげておきますね。
「仲間や友人にはなれない」
シオンがたびたび「自分には主人公たちの仲間(友人)になる資格がない」ってなこと言ってましたよね?
コレって奏章始まる前に「自分も今回の問題の原因にかなり関係してる」みたいなこと言ってましたけど、やっぱココに繋がってるんですかね??
「距離を置かないと出来ない役割」
それと似たような感じですが、あえて距離をおいた立場じゃないと出来ない役割があって、それが最後の最後に必要・・・みたいなことも言ってましたね。
コレって・・・シオンも大人ダ・ヴィンチやホームズのように、戦線離脱することを示唆してるんでしょうか?
BBちゃんについて
そして、今回ちょこっとだけ出てきたBBも、なんだか匂わせていきましたよね?
自分の分体である各アルターエゴがサクラファイブだってことは本人が言ってたんで、まだ未登場のカズラドロップとヴァイオレットも実装確定ですかね?
・・・いつになるか知らんけどw
ともあれ・・・BBちゃんが作ったサクラファイブはアルターエゴとしては例外処理とのことなので、今回の奏章では出番はないのかな?
という感じで、色々と好き勝手に語ってきましたが、この後に続く奏章2~3がまたまた楽しみです!
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